kuroの覚え書き

96の個人的覚え書き

ImageJでFluoviewのMulti-Tiffファイルを扱う。



OLYMPUSの共焦点レーザー顕微鏡で蛍光画像を撮影した。何も考えずにデフォルトで保存をして、拡張子が.tifだったのでMacで適当に処理をしてやろうと開いてみたらphotoshopで開けない。考えてみたらYFPとPIの2重でスキャンした訳だから、画像が2枚重なっているはずだ。で、調べてみるとこのファイルはMulti-tiffという拡張されたファイル形式になっているらしかった。

じゃ、このMulti-tiffを開くことができるソフトがOSXにないだろうかとネットをさまよってみたが、フリーで使えそうなものが見当たらない。顕微鏡をコントロールしているPCでファイルを変換するしかないかとあきらめかけたが、NIH-Imageならいけるかも?と、ふと思い出したので早速Java版のImajeJにドロップしてみる。さすが!ImageJだと見事に2枚の画像がスタックとして開けた。

ただしこの状態では16ビットグレースケールの画像が2枚なのでマルチカラーな重ね合わせができない。実際LSMの場合、取得される画像はグレースケールで、これをPC上で擬似的にカラーにしているだけなので当然そうなるわけだ。ではこの各スタックに緑と赤の色を付けてやろうと思いメニューバーを探して見ると、それらしいコマンドが

Image>Color>Convert Stack to RBG

にあった。ところがこのコマンドだと一番上のスタックをR、2番目をG、3番目をBにしてしまう。まあ擬似的なものだからいいようなものだが、できればYFPを緑、PIを赤にしたいものだ。そこでどうにかならないかと考え、他のコマンドを探すと

Image>Stacks>Convert Stack to Images

というコマンドがあり、これでスタックを別のイメージに分割できる。その上で

Image>Color>RGB merge...

というコマンドで2枚目をR、1枚目をGに指定してやる。するとうまい具合にYFPが緑、PIが赤になって合成される。

この一連のコマンドを自動実行して、ついでにJpegで保存するダイアログまで出すマクロを作ってみた。

run("Convert Stack to Images");

run("RGB Merge...", "red=0002 green=0001 blue=*None*");

saveAs("Jpeg");

こういう内容のテキストファイルをmulti-tiff2rgb.txtという名前で作成し、ImageJフォルダ内macrosフォルダに入れておいて

Pulgins>Macros>Install...

というところでファイルを指定してやる。あとは変換したいファイルを開いておいて

Pulgin>Macros>multi-tiff2rgb

とやれば、ぱたぱたぱたっと処理をしてJpegファイルの出来上がり。