kuroの覚え書き

96の個人的覚え書き

彼岸花

  
彼岸花 単子葉植物綱ユリ亜綱ユリ目ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草。学名 Lycoris radiata
日本ではあまり好まれる花でないし、積極的に栽培もされていないが、欧米ではそれなりに観賞用として栽培されているらしい。日本に自生している彼岸花は中国大陸からの帰化植物らしく、それも遺伝的に同一だという。つまり持ち込まれた一株が株分けされ日本中に広まったということだ。
その名の通り、秋の彼岸の前後に決まって咲く。その開花のタイミングたるや、桜もびっくりの正確さじゃなかろうか。桜は年によって2週間前後は開花がずれたりするが、彼岸花は冷夏だろうが、猛暑だろうがかなりきっちり彼岸に咲く。写真は今日9/19。一斉に花茎がのび始めている。いったいこの制御はどのようにされているのか非常に興味がある。

年に一度花をつける植物は多くは毎年同じタイミングで開花する。桜は春、菜の花も春、イネは夏に穂を出し、菊は秋に咲く。植物はどうやって季節を感じ、花をつけるのか?現在携わっている仕事の根本的なテーマだ。季節を感じるための環境要因は多くは日の長さと温度だ。菜の花、イネ、菊などは日の長さ、桜は多分温度だろう。で、彼岸花である。彼岸花は開花直前まで地上部に全く出ていない(写真右は偶然球茎が露出していたが、普通は完全に土に埋まっている)。この事から日の長さによってコントロールされているとは考えにくいし、多分温度なんだろう。それにしてもきっちり一斉に咲くってのはいったいどうなってるんだろう?