奥さんが結婚前から使っていたから多分もう10年くらいは使っていると思われるミニコンポ。リビングでちょいと聴くくらいなのでコレで十分なんだが、ちょっと前から不具合がいくつか出ていたので、買い換えを検討していた。
不具合箇所
- CDの読み込みが甘い。
特定のCDをセットすると勝手にふたが開く、またはCDの情報が認識されず00:00:00のような表示になって再生できない。再生途中で止まってしまう。
- ボリュームの調節に難がある。
ボリュームを本体のダイヤルで弄ろうとするといきなり大音量にすっとぶ。リモコンを使う分には問題ない。
とまあ、致命的とも言えない感じなので、買い換えにも踏み切れない。でも多分修理に出しても古いため部品のメーカー在庫切れとかで修理できずに帰ってきそう。そんな感じ。
てなわけで完全に壊れたらそのときはすっきり買い替えということにして自力修理を試みることにした。
CDの読み込みに関してはレンズクリーナーというものが売っているが、音飛びとか認識不良の原因は本当にレンズの汚れなのか?という疑問を前から持っていたので、ネットでリサーチしてみた所、やはりレンズの汚れというよりレーザーの発振周波数が経年劣化によってズレてくることの方が本質的なようだ。で、この周波数は一応微調整を行えるようになっているはずなのでそこをちょいちょいと弄ってやると治ることが多いらしい。
という訳でまずは分解。サイドのパネルを両方外してやるもそれらしいトリマーは見つからない。フロントパネルを外してみてもない。後ろのふたを外したらでっかいヒートシンクがあるだけでCDプレーヤに関係のありそうな基板すら見えない。仕方がないので上面のCDプレーヤユニットを丸ごと外してみるとようやくそれらしいトリマーを発見した。どうやら後ろのふたをあけたときに見えるヒートシンクを外してやればこのトリマーにアクセスできそうなので、もういちどプレーヤユニットを戻し、ヒートシンクを外したところなんとかドライバーが届くようになった。で、とりあえず15度くらい右に回して組んでみた。手当り次第にCDをセットしてみるとそれまで高頻度で認識しなかったディスクもほぼ問題なく認識するようになった。やったね。
次にボリューム。このボリュームはリモコンで操作したときにダイヤルが同時にくるくる回ったりしないので可変抵抗によるボリュームでないことが判る。ということはデジタルで処理しているだろうからこのダイヤルはロータリーエンコーダだろう。で、「ロータリーエンコーダ ボリューム 修理」でググって見た所
http://www.riric.jp/electronics/repair/UXE3.html
ここ発見。VictorのUXE3というミニコンポで同じような故障を修理してるページだ。このコンポ、ウチのDENONとたぶん同じ設計のOEMっぽい。基本デザイン、基板レイアウトがほとんど同じだし。
で、やはりロータリーエンコーダがイカレているとの推察から分解修理を試みていたので真似して分解してみることにした。
ハンダを吸い取って分離。
爪を広げると簡単にバラバラに。
バイク用パーツクリーナーにじゃぶじゃぶ漬けて固化したグリース等をすっきり洗い流す。本来なら新しいグリースを注すべきところだけど、とりあえずそのまま組み付ける事にする。
結果。ばっちりボリュームを本体で調節できるようになった。すばらしい。これで無駄な買い物をしなくてすんだ。